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看護師のための気管支喘息の喘息発作

喘息発作が起きているときの気道の様子

 

気管支喘息の患者さんの気道は、
症状がないとき(発作をおこしていないとき)でも、
常に「気道炎症」を起こしていて、
健康な人と比べると気道が狭くなっていて、
空気が通りにくい状態になっています。

 

ですから、健康な人では反応しない程度の弱い刺激に対しても、
反応してしまう「気道過敏性亢進」というものが見られます。

 

刺激とは、タバコや埃、ハウスダスト、ストレスなどがあり、
これらの刺激が引き金となって気管支平滑筋が収縮したり、
気管支粘膜がむくんでしまったり、
気道粘液の分泌が増えるなどして、気道が狭くなります。
この気道が狭くなることを「可逆性の気道狭窄」といいます。

 

気管支喘息は、この「気道炎症」「気道過敏性亢進」、
「可逆性の気道狭窄」の三つが特徴的な病態です。

 

ですが、過去に何度も発作を繰り返している患者さんは、
気道炎症や気道の過敏症がより慢性的になります。
そして、気道が以前よりも狭くなったり硬くなったり、
一部不可逆的な変化を起こしている場合もあります。
この不可逆的変化を、リモデリングといいます。

 

喘息に関係しているI型アレルギー

 

アレルギーには4つのタイプがあり、
その中で喘息に関係しているのは「I型アレルギー」というものです。

 

I型アレルギーは、IgE(免疫グロブリンE)と、
免疫を司る肥満細胞や白血球が結合し、
体に入ってきた特定の異物(抗原)に対して過剰に反応するものです。

 

この過剰な反応によって、ヒスタミンやセロトニンという化学伝達物質が
体の中に大量に放出されるので、
粘液の分泌量が増えたり、むくみやかゆみなどの症状が現れます。

 

アトピー型喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹なども
このI型アレルギーが関係しているものです。

 

アトピー型喘息と非アトピー喘息

 

アトピー型喘息は、小児期に発症することが多く、
ほかのアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎など)を合併していることも多いです。

 

小児期に発症した患者さんの多くは、
成人するころには良くなることが多いですが、
一部の人ではそのまま成人喘息になったり、
一度良くなったように見えても再び症状が出てくることもあります。

 

非アトピー型喘息のほとんどは、成人期に発症します。

 

発生原因は不明ですが、気道感染(風邪など)に引き続き
発症することが多いです。

 

アトピー型(外因型)喘息の特徴

 

発症年齢: ほとんどが5歳未満の小児期に発症。

 

憎悪しやすい時期: 春・秋

 

疫学: 小児喘息患者の90%以上を占める。

 

発生因子: 吸入抗原(アレルゲン)に対するI型アレルギーが関与

 

環境アレルゲンに対する特異的IgE抗体: あり

 

他アレルギー疾患の合併: 多い

 

遺伝的素因: あり

 

症状の程度: 多くは軽症で、70%は成人までに寛解する。

 

 

非アトピー型(内因型)喘息の特徴

 

発症年齢: ほとんどは、40歳以上の成人が発症。

 

憎悪しやすい時期: 冬

 

疫学: 年齢上昇とともに割合が増加する(成人喘息患者の50%程度)

 

発生因子: 不明だが、特にウイルスなどの気道感染に引き続き発症することがある。

 

環境アレルゲンに対する特異的IgE抗体: 証明できず。

 

他アレルギー疾患の合併: 通常なし

 

遺伝的素因: なし

 

症状の程度: 重症のことが多い。